ちがいのわからぬをのこ

違いが分からぬので調べる。暇か?

日常茶飯前さいさい

 

「そんな問題、お茶の子さいさいですよ」と言おうとして「そんな問題、日常茶飯事ですよ」と言いそうになってハテ???

オタマジャクシはカエルの子であるが、お茶の子って誰よ?さいさいって何よ?


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お茶の子って、茶摘み娘さんとか、峠の茶屋の給仕の女の子か?と一瞬思ったり…江戸時代には茶立女って職業の人がいて、飲食店の給仕の振りをしてる娼婦の人とか…それじゃエッチなビデオのネタみたいやんか…とか、妄想が有らぬ方向に…
或いは、殿中とか宮中にいた茶坊主とかいう執事みたいな人か…とか…

少し調べてみると
「茶菓子」
のことらしい。

「さいさい」合いの手みたいなもので、
「お茶菓子食べるくらい容易なこと」…英語で言う“A piece of cake”か!
と頭のハテなマークの一つがピカリんこと電球になった。

日常茶飯事は、私が子どもの頃でも「ちゃめしごと」と言い換えて遊んでいたが、念のために書いておくと、読み方は「にちじょうさはんじ」である。そんなふざけてた頃に習った知識のうろ覚えだと「毎日のごはんくらい当たり前のこと」だったかと思う。
由来をググると、正岡子規の弟子の高浜虚子の造語とある。ある種のコピーライティングである。
毎日の食事にも事欠くこともある私には、とてもとても容易いことではない。

朝飯前は、読んで字のごとく、朝飯を食べる前にするようなこと…だと思われるが、昔の農家の方は、飯の前に野良仕事をするのは当たり前だったらしいし、一日三食は比較的近代の「食育」という言葉もない頃の教育によるものと聞く。
子どもの頃のTV時代劇の江戸っ子が「お安い御用でぃ。朝飯前ぇよぉ」と見栄を張って言ってた気がする。

ひとなめしたので、難易度について検証してみたい。

お茶の子さいさいは、お茶菓子みたいなモンと言ってるらしいので、おやつ時、今でいう15時(昔の「八つ時」)
某有名TV番組『〇〇マーケット』で「おめざ」が流行ったり、『〇〇のブランチ』でスイーツ特集したりして15時ではないにしてもだ。
それに、相手はお茶菓子だ。大したことはない!ピースオブケイクだ!と言い放ちたいが、私が普段買わないような高級菓子かもしれぬ。

日常茶飯事は、そうやら、毎日の食事くらいということだから、私と違って一日三食が習慣になっている人には一日3回イベントがあっても平気なくらいのことだろう。私は三食しっかり食べろと言われると苦痛である。何にせよ、どうやら「いつものこと」くらいだろう。

朝飯前は、時間帯的には最強かと思われる。なんせ朝飯前なのだ。きっと夜は明けているであろう。よく「朝ごはんを食べる前は力が入らないから、それくらいで出来る仕事」という説明があるが、若干、「腹が減っては戦は出来ぬ」とか「武士は食わねど高楊枝」と混ざってる気がしないでもない。これも、日の出からやるルーチンワークなのかもしれない。時間帯的には最強かもしれない。ただ、最近は朝食抜きな人も多いからなぁ

肉南蛮そばを待ちながら


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今日の晩ごはんは、社員食堂で肉南蛮そばにした。

うちの社食は、食券制ではなく、レジのタッチパネルで注文を入力する仕組みだ。「うどん」か「そば」を選択することになっている。しかし実際は、ボタンを押す前にスタッフの人に尋ねられ、口頭で、うどんか、そばかを伝える。

その時、ふと、そばのことを「おそば」という人は多いが、うどんのことを「おうどん」という人は、ひょっとしたら、関西人の女性しかいないのではないかと想像したら、そこはかとなく可笑しかった。

「粋」で「通」な江戸っ子は 蕎麦屋で天ぷらそばのそばを抜いたものを「天ぬき」。鴨南蛮そばのそばを抜いたものを「鴨ぬき」と言って頼むと言う。


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なお、鶏が使われても「鴨南蛮そば」と呼ぶことが多いが、わざわざ「鴨ぬき」と、格好つけて、入ってるのが鶏肉では、関西人から「それ、かしわの吸いもんやん」とアホ呼ばわりされるかもしれない。

ひょっとして、肉南蛮そばも、「肉ぬき」といえば、そばの入ってない、肉とネギの入った汁物が提供されるのだろうか。いや、鴨じゃない時点で、すでに低レベルか。

なお、蕎麦屋の場合、南蛮と呼ぶのはネギが入っているからで、ネギのような香味野菜は東南アジア から輸入されたため南蛮渡来とされたのが由来と聞く。

しかし、東京以外の地域で「肉ぬき」と言ったら、ただの「かけそば」が出てくるのではなかろうか

ちなみに関西では、肉うどんの、うどん抜きを「肉吸い」と呼ぶ。


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関西の店で「肉ぬき」と言ったら、単なる「すうどん」が出てくるであろう。関西人は「かけうどん」とは呼ばない。

それじゃあまた

小学生の頃だったか、中学生の頃だったか…

あいさつの「さようなら」が「左様なら」に由来すると聞いて、「それじゃぁ、さようなら」 だとダブるなぁと思ったのを覚えている。


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「さようなら」とか「じゃぁ」だと、 用事がそこで完結している感じなので、 good-byeやadiosみたいな感じになる。差し詰め、「またね」 だとsee youだろうか?

 

笑い話のようで、おおよそホントなのだけど、 関西人同士の場合は、初めてなのに「また呑みましょう」「また行きましょう」という会話がされることがある。 他の地方の人がこれを聞いたら「はて? 一度も行ったことないと思うのだが…?」と思うだろう。まぁ、 おおよそ「また会う時に都合をつけて」 というようなニュアンスだと思えば良い。

 

それなら…と関東の人なら「こんど呑みに行きましょう」 になるのではなかろうか?関東人なら「また呑みましょう」 は呑み会がお開きになって次回も、という「次」とか「再び」 の意味になるだろう。

 

逆の立場で、関西人が「こんど呑みに行きましょう」 と言った場合は、ほぼほぼ社交辞令で、 ご挨拶程度に言っているに過ぎず、 本人にはあまり積極的に呑みに行く気はない。「 次の機会があるかどうかはしらないけど、 そんな機会がもしもあったら…」程度だ。まだ「また呑みに行きましょう」の方が積極的と言える。

 

ウッチャンナンチャンが若い頃のコントで「社交辞令は許さない」 という感じなのがあって、「こんど呑みに行きましょう」「いつだよぉ」というのがあったが、内村さんは熊本、 南原さんは香川の出身なので、 発想が西日本的だったのかもしれない。

 

その点では、電車の発着順の表示もそうである。

首都圏の電車のホームの表示板には「こんど」「つぎ」「つぎのつぎ」と書かれている。関西出身としては「先発」「次発」 「次々発」と表示に慣れていたから当初、「なんで、『つぎ』が『 こんど』の後やねん!」と思ったものである。

 

最近、ホームのアナウンスは少なくなってきたようには思うが「こんど何番線に参ります電車は…」 と、首都圏の電車は、これから到着する目線で語る。関西だと「何番線の電車は次発…」と、 電車は既に到着していて出発順目線なのだ。

 

関西人が「こんどの電車はいつくるの?」と言うと、 順番通りに次に来るというより、一体全体、 次の電車はいつになったら来るんだ?とクレームに近い。

 

方向性と時間感覚という点で言えば「考えておきます」というのもそうかもしれない。

 

何かの提案をされて、東京の人が「考えておきます」という場合「前向きに検討します」という意味合いが強いが、関西人が「考えときます」と言った場合は、その時点でおおよそ「採用候補から外れている」
 
 

「つくね」と「つみれ」の間

私は長い間、

つくね=鶏の肉団子

つみれ=魚の肉団子

だと思っていた。素材の違いだと思っていたのである。


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だが、落ち着いて考えてみたら、何故にわざわざ「鶏のつくね」 と言うのだろうか?

先の私の定義に従うなら、つくね=鶏 なのだから、わざわざ念を押すように言う話ではないはずだ。

 

いや、鶏以外の素材だと「ミートボール」 と呼称するのだと主張したいわけではない。

「肉まんと豚まん」「揚げ玉と天かす」「おにぎりとおむすび」 のような話をしたいわけでもない。

 

しかし、どうやら、作り方の違いであって、 素材の問題ではないらしい。

 

「つくね」というのは「つくねる」という言葉に由来していて「 手でこ捏ねて丸める」という意味らしい。

それに対して

「つみれ」は「摘み入れる」に由来し、捏ねた生地を、 匙や手で一口大に摘むという作業のことらしい。

 

ということはだ…手で丸めるでなく、一口大にすくうでもなく、 型で丸めたらどうなのか?

魚の肉を型で丸く成型したら魚肉ミートボールなのか?

 

ただ…私にはミートという単語にも信頼が置き切れずにいる。

 

100%ビーフのマックのハンバーガーでも、 てりやきはポークパティだったり、

ニューコンビーフが今では法律上ニューコンミートになって馬肉が 入っていたりすることによるトラウマではないかと私は疑っている 。

 

さらに、最近は、 マグロステーキとかサラダシーチキンとか聞いて、 ますます混乱し目が回っている。


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実は、焼き鳥のネギマというのは、 昔はネギとマグロだったと聞いたことがある。 ねぎま鍋の方がオリジナルなのだ。


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イカに焼くか?


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上段 左は沖縄発祥 タコライス 右は たこめし

タコはメキシコのタコスなので、その具の乗ったごはん。

サルサスペイン語でソースなので、サルサソースは馬から落馬

 

下段 左は阪神百貨店デパ地下が有名な、大阪のイカ焼き。右は他の地方のイカ焼き。

私は右のは焼きイカと呼称する。


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たこ焼きと言われたら、ほぼ100%、左を指すと思う。

私はタコパなるものに参加したことがないので、しばらく、コンパかコスパの亜種かと思っていた。

大阪の家庭には必ずたこ焼き器があるというのは都市伝説だと言う人もいるが、少なくとも、私の実家にはあった。

社会の窓

最早、死語になったという噂もあるが、 男性のズボンの前のチャックが閉まっていない状態を「社会の窓が開いてるよ」という言い方があった。

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何が一体全体「 社会の窓」なのかサッパリ分からないのだけれど、 女性の場合なら、 あのチャックは服を身体のラインにフィットさせるためであろうけれど 、男性の場合、それとは別用途というか、小用の時に、 あのチャックだけを開けておちんちんを出す人がおよそ半数くらいいるのだ。

 

おそらく、件の窓の中におちんちんをしまうことは99%以上忘れる人はいないのだろうが、 それで大事は済ましたつもりになってしまうのか? チャックを閉め忘れる人が後を絶たない。ATMでお金を下した時に、お金は手に取るけれどもカードを取り忘れるようなものだ。実際のATMは、それを防止するために、カードを取ってから紙幣取り出し口が開くようになっている。

 

女性でもたまに、 スカートの裾がパンストの中に収納されてしまっている方がいるが 、それぐらい大事件のはずだが、その辺、男性の場合は、 軽く扱われてしまうケースが多い。

 

また、その際は、件のパーツは必ず「チャック」と言い、「ファスナー」とか「ジッパー」と呼ばれることはほとんどない。

「ホッチキス」と「ステープラー」 くらい同じものの名前なのだが…ま、ほとんどの人は「 ホッチキス」としか呼ばないか。


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ホッチキスは発明者の名前がホッチキスさんだったとか、 日本で最初に発売された製品がホッチキス社製だったからと諸説あるようである。 英語では誰もホッチキスとは言わない日本でしか通じない呼び名だ 。

 

「おしゃべりを止める」ことや、「秘密にすること」を「お口チャック」と言うことはあるが、「お口ファスナー」とか「お口ジッパー」とは言わない。

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しかし、あの仕草は海外の映画やドラマを見ていても良く見る。 字幕には「お口チャック」と出ているが、英語のセリフは「チャック」とは言ってない。"Zip the lip"と言ってるようだ。

 

ファスナーという言葉は「締結するもの」というような意味で、 英語だと、ネジなんかもファスナーである、 いわゆるチャックのことはスライドファスナーと呼ぶ。 飛行機に乗ると英語のアナウンスで"Please, fasten your seat belt."「シートベルトをお締めください」と言われる。

 

チャックもホッチキス同様、 実は日本人にしか通じない言葉なのか?

 

ファスナーと言えば世界的に有名なのはYKKである。かの有名な YKKは"Yoshida Kogyo Kabushikigaisha"の略だそうだが、 実は正式名称となったのは平成6年で、 つい最近のことなのだそうだ。

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ジッパーというのは、あの"Zip"がファスナーを締める時の擬音語でアメリカのファスナーの会社が商品名にしたものらしい。

 

では、チャックはなんなのか?

 

なんと、日本の会社が「巾着」 をモジって付けた商品名らしい…へ?日本語なの?
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なんじゃこりゃぁ

タイトルにしているのは往年の刑事ドラマ『太陽にほえろ』 で松田優作さん演じるGパン刑事が殉職シーンでお腹から血を流し ながら叫んだ台詞です。 これにノータイムで反応できる人は中年認定ですね。 刑事のことをデカと呼ぶことが普及したのは、 この番組の功績と言えるでしょう。 若い人には息子の松田龍平くんや松田翔太くんの方が親しみがあるかと思います。
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刑事のことをデカと言うようになったのは、その昔、 警官の制服は洋式だったのに対して、 刑事は和装で角袖の外套を着ていて、その刑事のことを指す隠語として、 悪い人たちが、カクソデ→クソデカ→デカになったと、チコちゃん(5歳)が言ってました(NHKチコちゃんに叱られる』)

 

さて、そんな時代に生まれてますから、私が幼い頃から、 両親をはじめ周囲の大人たちは、それを「ジーパン」 と呼んでいて「Gパン」と書いてました。それが、 少し気取った感じで「ジーンズ」になり(確か、 ジーンズ専門店とかが出現したのだと…ユニクロはまだなかった)、今や「デニム」である。 ずっとスパゲッティーと呼んでたのに、 周りの人がパスタと言い出したようなもんです。

 

そんな私も「デニムのパンツ」と言ったりする。そういえば、 以前は「ズボン」と言ってたけど「パンツ」と呼ぶのに抵抗感が、 かなり減ってきたように思う。

 

さて、本題。

 

デニムというのはフランス語で"serge de Nîmes"(セルジュ・ドゥ・ニーム)「(フランスの) ニームの綾織り」といった意味の言葉に由来する。ニームは地名、"de"(ドゥ)はフランス語で「 ~の」を表す前置詞。つまり「デニム」というのは「ニーム産」 なのだ。

そのニーム産の品物はイタリアのジェノバから輸出されていて、 昔のフランス語で「ジェノバ」のことは「ジェーヌ」 と言ったそうで、それが英語に入って「ジーン」、 英語だとズボンの類いは複数形になるので「ジーンズ」 となったそうだ。

 

ジーンズなら"jeans"だからJパンじゃないのか? と思うが、ジェノバに由来するなら"Genova"だからGパンが正しいのか…あれ、50年くらい昔の言葉だけどジーンズパンツ を略してGパンなのか。

 

ん?じゃぁズボンって何?

フランス語でスカートの内側に履くペチコート"jupon"( ジュポン)に由来するという説や

江戸時代の役人が「ずぼんと足に入る」 と言ったことからとする説…え?擬態語?擬音語?オノマトペ

まぁ、スリッパやスリッポンも"slip"に由来するらしいしなぁ。女性のランジェリーのスリップもそうですね。今ならロング・キャミソールか。

 

一時期、フジテレビが新人アナウンサーに「○○パン」 という愛称をつけるのが流行ってたな。

千野アナはチノパン履いてたのだろうか? 生野アナはショートパンツだったのだろうか? 山﨑アナなんて最早食べるパンじゃないか… あとの人は全く意味不明である。

 

ジーンズの基本色は青というか藍色、インディゴである。 旧くは近藤真彦さん、最近は(元気なのか?)スギちゃんで分かるように、青が基本だ。
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これは、 アメリカでジーンズが広まった時に虫除け蛇除けにインディゴが使 われたとか、坑夫の人が汚れが目立たないようにとか… その流れなのか、未だに、 ジーンズは作業用だから事務所ではいいけど、 お客さんや工場訪問の時は出来ればスーツ着用、 せめてチノパンにしろと言われる。 チノパンの方がジーパンより正装なのか?

 

なお、 冒頭で紹介したジーパン刑事の殉職の時には白い服だったように思う。青く染めてない白ジーンズだったのかは知らない( たぶん違う)。 出血の赤を目立たせるための演出だったのではないか? と想像している。 ブルーのジーンズに出血しても黒くなるだけだしね。


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というわけで

デニムは生地のことで、ジーンズは製品のこと。