ちがいのわからぬをのこ

違いが分からぬので調べる。暇か?

開催中 焼肉カーニバル

 職場の近くの焼肉屋さんに下のような能天気な空気ではためくノボリが揚がっていた。
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焼肉→韓国 カーニバル→ブラジル?

なんか空気が妙だ。
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もしも、これが「焼肉カニバル」だったとすると、 そこで供されているのは人肉である。

紛らわしい(←ふつう間違えない)

カーニバルは、イタリア語"carnavale"、ラテン語の" carnelevare"。"carn-"が「肉」、" levare"が「取り去る」の意で、 キリスト教などの文化圏で、四旬節の断食の前に「 肉に別れを告げる宴」の意だそうだ。

日本語だと「謝肉祭」 と記されることはあるが、どうも感謝の謝だと思って、 肉に感謝しながら食べる日と思っている方が少なからずいる… なんだか、この焼肉屋さんも、その筋の方のような気が… どちらかいうと面会謝絶の謝に近い。"No thank you."である。

一方…

カニバルは、「蟹を頬張る」の略であるはずもなく。スペイン語の "Canibal"に由来する。"Canib-"はカリブ族を意 味していて、 昔のスペイン人はカリブ族は人肉を食べると信じていたらしい。 そんな妄想をするスペイン人の方が野蛮じゃないのか?差し詰め、 現代日本だと「カニバる?」と書くところか。
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『君の膵臓をたべたい』は切ない青春ラブストーリーであって、 カニバリズムの物語ではない。

ふつうの?恋人同士なら「君とホルモンをたべたい」 となるのではないか。

肝臓ならレバーだが、膵臓はなんというのだ? 生憎と私は焼肉の部位については疎い。

Google先生に頼ると、「シビレ」というらしい「 君のシビレを食べたい」 何か毒物か刺激物が入っていてピリピリするヤバい奴かと思いきや 、英語の"sweetbread"の訛りだという。甘いパン? 甘食
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Wikiによると

"sweet"は「快い風味」を意味する古英語の"swete" や"sweete"に由来し、"bread"は「肉」 を意味する古英語の"brad"に由来する。

山崎製パンの製品に"Sweet Bread"があるが、それは、 バター風味を利かせた食パンである。膵臓は練り込まれていない。
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ホルモン焼きは関西弁の「放るもん(捨てる物)」 に由来すると言われているが、 身体の分泌物のホルモンから来たという説もある。目には目を、 歯には歯を、みたく、「肝臓悪いからレバー食べるわ」 という人を何人も知っている。もしも効くとしても、 肝心の肝臓が既に悪いなら消化吸収できないので効果は出ないだろう。肝臓病予防なら効果あるのか?

たぶん、件の店は、ご家庭の「焼肉パーティー」 的な雰囲気を業務用でやりたくて「焼肉カーニバル」 と表現したのではないか?と仮説を職場の同僚に話していると、「 カーニバルとフェスティバルは何が違うのか?」 という話題になった。

カーニバルは先に述べた通り、宗教行事に由来している。 断食前の宴なのだ。明日から肉を断つから、今夜は肉を食べよう! というならカーニバルという表記は妥当である。

フェスティバルは、やや宗教色が少なく、 祝祭とか休日の祭りといった趣きのようだ。 週末とか夏休みのイベント的なものか?祝祭だから、 何かしら祝う対象が焼肉とは別にあるはずだ。雑に訳すと、 焼肉祭りである。いやいや、 焼肉屋は通常営業で既に焼肉祭りだろ。

また、カーニバルは参加するお祭り、 フェスティバルは観覧するお祭りという意味合いもあるらしい。 焼肉フェスティバルだと、 なんか料理番組の観覧席の客になってしまって、 肉にありつけそうにない。

似たような言葉にフェアとかフェスタといのがある。 フェスタはおおよそフェスティバルと同意のようだが、 フェアというのは見本市とか展示会という意味だ。 これでは焼肉テイクアウトではないか。 牛肉フェアなら焼肉用の生肉の取引をしそうだ。

ドイツの真似をしたオクトーバーフェストが10月でなくても開かれる日本だからなぁ。

「肉」「宴」と聞けば「酒池肉林」という四字熟語を想起する人も多いだろう。昔の中国の偉い人が贅を尽くして、大量の酒を池のようにして、肉を林のように並べて宴会をしたというホントかどうか分からんが故事成語らしい。

肉欲?的なエロい連想をする人もいるが、食べる肉らしい。但し、原典にも、その酒池肉林の間を裸の男女を走らせて遊んだ的なことが書かれてるらしく、淫らなこともあったやもしれぬ。

世間で言う肉食男子・女子ってのも、そういういかがわしい連想によるのだろう。真に野生なら焼き肉でなく生肉を食うはずだからだ。
 ロールキャベツ男子とかアスパラベーコン男子とか、もう完全に食べられる方ではないか。