ちがいのわからぬをのこ

違いが分からぬので調べる。暇か?

なんじゃこりゃぁ

タイトルにしているのは往年の刑事ドラマ『太陽にほえろ』 で松田優作さん演じるGパン刑事が殉職シーンでお腹から血を流し ながら叫んだ台詞です。 これにノータイムで反応できる人は中年認定ですね。 刑事のことをデカと呼ぶことが普及したのは、 この番組の功績と言えるでしょう。 若い人には息子の松田龍平くんや松田翔太くんの方が親しみがあるかと思います。
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刑事のことをデカと言うようになったのは、その昔、 警官の制服は洋式だったのに対して、 刑事は和装で角袖の外套を着ていて、その刑事のことを指す隠語として、 悪い人たちが、カクソデ→クソデカ→デカになったと、チコちゃん(5歳)が言ってました(NHKチコちゃんに叱られる』)

 

さて、そんな時代に生まれてますから、私が幼い頃から、 両親をはじめ周囲の大人たちは、それを「ジーパン」 と呼んでいて「Gパン」と書いてました。それが、 少し気取った感じで「ジーンズ」になり(確か、 ジーンズ専門店とかが出現したのだと…ユニクロはまだなかった)、今や「デニム」である。 ずっとスパゲッティーと呼んでたのに、 周りの人がパスタと言い出したようなもんです。

 

そんな私も「デニムのパンツ」と言ったりする。そういえば、 以前は「ズボン」と言ってたけど「パンツ」と呼ぶのに抵抗感が、 かなり減ってきたように思う。

 

さて、本題。

 

デニムというのはフランス語で"serge de Nîmes"(セルジュ・ドゥ・ニーム)「(フランスの) ニームの綾織り」といった意味の言葉に由来する。ニームは地名、"de"(ドゥ)はフランス語で「 ~の」を表す前置詞。つまり「デニム」というのは「ニーム産」 なのだ。

そのニーム産の品物はイタリアのジェノバから輸出されていて、 昔のフランス語で「ジェノバ」のことは「ジェーヌ」 と言ったそうで、それが英語に入って「ジーン」、 英語だとズボンの類いは複数形になるので「ジーンズ」 となったそうだ。

 

ジーンズなら"jeans"だからJパンじゃないのか? と思うが、ジェノバに由来するなら"Genova"だからGパンが正しいのか…あれ、50年くらい昔の言葉だけどジーンズパンツ を略してGパンなのか。

 

ん?じゃぁズボンって何?

フランス語でスカートの内側に履くペチコート"jupon"( ジュポン)に由来するという説や

江戸時代の役人が「ずぼんと足に入る」 と言ったことからとする説…え?擬態語?擬音語?オノマトペ

まぁ、スリッパやスリッポンも"slip"に由来するらしいしなぁ。女性のランジェリーのスリップもそうですね。今ならロング・キャミソールか。

 

一時期、フジテレビが新人アナウンサーに「○○パン」 という愛称をつけるのが流行ってたな。

千野アナはチノパン履いてたのだろうか? 生野アナはショートパンツだったのだろうか? 山﨑アナなんて最早食べるパンじゃないか… あとの人は全く意味不明である。

 

ジーンズの基本色は青というか藍色、インディゴである。 旧くは近藤真彦さん、最近は(元気なのか?)スギちゃんで分かるように、青が基本だ。
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これは、 アメリカでジーンズが広まった時に虫除け蛇除けにインディゴが使 われたとか、坑夫の人が汚れが目立たないようにとか… その流れなのか、未だに、 ジーンズは作業用だから事務所ではいいけど、 お客さんや工場訪問の時は出来ればスーツ着用、 せめてチノパンにしろと言われる。 チノパンの方がジーパンより正装なのか?

 

なお、 冒頭で紹介したジーパン刑事の殉職の時には白い服だったように思う。青く染めてない白ジーンズだったのかは知らない( たぶん違う)。 出血の赤を目立たせるための演出だったのではないか? と想像している。 ブルーのジーンズに出血しても黒くなるだけだしね。


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というわけで

デニムは生地のことで、ジーンズは製品のこと。